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秋の夜空に輝くまんまるのお月さま。お月見は、日本ならではの美しい行事です。
保育園や幼稚園でも「お月見集会」として季節を感じる活動が行われますが、ただ飾りを見たり歌を歌うだけではもったいないもの。
今回は、いもとようこさんの絵本『つきのうさぎ』を導入に使い、月に手紙を書く活動と製作遊びまでつなげる、実践的なお月見集会プランをご紹介します。
お月見集会の導入にぴったりの絵本『つきのうさぎ』

あらすじ(幼児向けに簡単に)
昔々、森にサル・キツネ・ウサギがいました。
ある日、おなかをすかせたおじいさんがやってきます。
サルは木から果物を、キツネは川で魚をとってきますが、ウサギは何も見つけられません。
悩んだ末、ウサギは「わたしを食べてください」と火に飛び込もうとします。
実はおじいさんは神様で、その優しい心に感動し、ウサギを月に住まわせます。
それ以来、お月さまにはウサギの姿が見えるのだといいます。
導入での使い方
- 集会の冒頭で読み聞かせ
- 絵本の美しい絵とやさしい文章で、静かに物語の世界へ引き込みます。
- 読み終わったあとに問いかけ
- 「うさぎさんはどうして月に住んでいるのかな?」
- 「もしお月さまのうさぎさんに手紙を書くなら、なんて書く?」
- 物語の感動から、次の活動“手紙を書く”へ自然につなげます。
月のうさぎへお手紙を書く活動
活動のねらい
- 季節の行事を自分ごととして感じる
- 表現力や想像力を育む
- 他者への思いやりや感謝の気持ちを言葉にする
準備物
- はがきサイズの画用紙や色紙
- クレヨン・色鉛筆・マーカー
- シールや星形・月形のクラフトパーツ
- 「お月見ポスト」(箱に月の絵を貼ったもの)
活動の流れ
- テーマを伝える
- 「今日は、月に住むうさぎさんにお手紙を書きます」
- 「ありがとう」「こんにちは」「元気ですか?」など自由に書いてOK
- 制作
- 低年齢児:お絵描きやシール貼り中心
- 高年齢児:ひらがなで一言メッセージも
- 投函
- 出来上がった手紙を「お月見ポスト」に入れる
- まとめ
- 「今夜、お月さまがきっと読んでくれるね」と締めくくる
「今日は特別な日」という雰囲気づくり
小話の例
「今日はね、一年でお月さまがいちばんまんまるに見える日なんだって。
この光は、見ている人をにこにこ笑顔にするんだよ。
だから、今夜はきっとうさぎさんも、みんなの笑顔を見てくれているはず。」
環境演出
- 部屋を少し暗くして黄色いセロハンを貼ったライトで“月の光”を演出
- 壁や床にうさぎ・ススキ・満月の影絵を映す
- 背景に虫の声ややさしいBGMを流す
お月見製作アイデア【幼児向け】
製作活動を加えると、お月見集会の楽しさがさらに広がります。
ここでは、3つの年齢別製作アイデアをご紹介します。
3歳児向け:ぺったん!お団子貼り絵
- ねらい:丸の形に親しみ、指先を使って貼る
- 準備物:白い丸シール(大きめ)、黒画用紙、月の絵(黄色)
- 作り方
- 黒画用紙に黄色い満月を貼る
- その下に、白丸シールを「お団子」に見立てて貼る
- 完成したら「お団子いっぱいだね!」とみんなで鑑賞
4歳児向け:うさぎ耳お面
- ねらい:切る・貼るを通して造形遊びを楽しむ
- 準備物:画用紙(白・ピンク)、はさみ、ホチキス、クレヨン
- 作り方
- 画用紙を棒状に切り、お面の帯を作る
- 好きな色の耳を切る。耳の中にピンクの画用紙を貼る
- 頭のサイズに合わせて輪ゴムやホチキスを使い、輪にする
- 集会中にかぶって歌やゲームを楽しむ
5歳児向け:月見飾りモビール
- ねらい:吊るす飾りを作り、空間演出を体験する
- 準備物:黄色の画用紙(満月)、白い画用紙(うさぎやお団子)、糸、割り箸
- 作り方
- 満月やうさぎの形を切る
- 糸でつなげて割り箸に吊るす
- 天井や窓辺に飾ると、一気にお月見ムードが広がる
他の活動アイデアでさらに広げる
- 歌:「うさぎ」(童謡)や「つき」(童謡)を手遊びやリズム遊びに
- ゲーム:お団子積み競争/うさぎジャンプレース
- 観察:実際の月を夕方に園庭で観察してからお迎えの保護者に報告
お月見集会の安全面と配慮
- 小道具や制作物は誤飲防止のため大きめサイズに
- お団子を食べる場合はアレルギー確認と喉詰まり対策を
まとめ|お月見集会をもっと特別に
絵本『つきのうさぎ』は、お月見集会の導入に最適です。
感動の余韻のまま「月のうさぎへ手紙を書く」活動や「お月見製作」へ入ることで、子どもたちはお月見をぐっと身近に感じます。
今年のお月見集会は、物語・表現活動・製作・演出を組み合わせて、子どもたちの心に残る特別な時間にしてみませんか?
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