これから暑くなる季節。
「うちの子、全然水を飲んでくれないんです…」というお悩みをよく耳にします。
小さな子どもは、大人ほど「喉が渇いた」と気づくのが難しいもの。だからこそ、水分補給の習慣を身につけることがとても大切です。
今回は、保育士の視点から、ご家庭で無理なくできる水分補給の工夫7選をお届けします。
なぜ飲んでくれないの?子どもの気持ちを考えてみよう
子どもが水を飲まないとき、まずは「なぜ嫌がるのか」に目を向けてみましょう。
たとえば、こんな理由があるかもしれません。
- 「この飲み物、味が好きじゃない…」
- 「冷たすぎる・ぬるすぎる」
- 「“飲みなさい”って言われるのがイヤ」
- 「今は遊びに夢中!あとででいいのに」
つまり“飲まない”のではなく“今は飲みたくない”ということが多いのです。
ご家庭でできる!水分補給の工夫7選
① 好きなキャラクターやマグでやる気アップ
お気に入りのキャラクターが描かれたマグやコップを使うだけで、「飲みたい!」という気持ちに変わることがあります。
▶おすすめの工夫:
- 一緒に選びに行って“自分の特別なコップ”を作る
- 数種類を用意して「今日はどれにする?」と選ばせる
② 飲んだあとの楽しみを用意する
「飲めたら○○しようね」と次の楽しみにつなげることで、子どもの意欲がわきやすくなります。
▶おすすめ例:
- お気に入りのおもちゃで遊ぶ
- 1つだけ動画を見てOKにする
- シールを貼る、水分補給カレンダーを作る など
③ タイミングは子どもに任せてみる
「今じゃない!」という子もいます。そんなときは、マグに飲み物を入れてテーブルに置いておくだけでもOK。
▶ポイント:
- 「ここに置いておくから、飲みたくなったら飲んでね」と伝える
- 減っても声をかけず “自分のペース”を尊重する
④ 一緒に買ったお茶を「みんなで飲もう!」
買い物のときに「今日のお茶、どれにする?」と選ばせてみましょう。
▶おすすめの流れ:
- 子どもが選んだお茶を家に持ち帰る
- 家族みんなで「おいしいね~!」と一緒に飲む
- 「○○ちゃんが選んでくれたお茶だよ」と褒めてあげる
⑤ 「乾杯ごっこ」で楽しく!
小さなお子さんには、「乾杯しよう!」というだけでテンションが上がることも。
▶ポイント:
- 保護者も一緒に飲むことが大切
- 飲み物を変える必要はなく、雰囲気作りがカギです
⑥ 食事で水分をとる工夫も
水やお茶にこだわらなくても、水分は食事からも補えます。
▶具体例:
- 汁物(味噌汁、スープ)を取り入れる
- ごはんをやや柔らかめに炊く
- フルーツ(すいか・みかんなど)を活用
⑦ ゼリーやスポーツドリンクは“最終手段”として
どうしても飲まないときは、ゼリーや経口補水液、スポーツドリンクに頼るのも一つの方法です。
▶注意点:
- 虫歯のリスクがあるため、摂取後の歯磨きは忘れずに
- 飲めたら「飲めたね!」とポジティブに声かけを
無理しなくて大丈夫。焦らず、見守ることも大切
子どもは本当に喉が渇けば、自分から飲もうとします。
今すぐ“たくさん飲める子”にしようとしなくても大丈夫。
まずは、「飲むのが楽しい」「飲むと気持ちいい」という気持ちを育てていけると良いですね。
🔹園での工夫を知りたい方はこちら
「子どもが水分を取らない…」保育現場でできる水分補給の工夫と共有のコツ
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