「大事な話のときに限って、子どもたちが落ち着かない…」そんな経験はありませんか?
未就学児は、五感や好奇心がとても敏感。だからこそ、ちょっとした工夫で集中力をグッと引き出すことができます。今回は、保育士としてすぐに実践できる「話に集中しやすい環境づくり」のコツをご紹介します。環境や声かけを少し変えるだけで、子どもたちの姿が変わるかもしれません。
話に集中できる!7つの環境づくりのポイント
1. 壁面はシンプルに
視覚的な刺激が多いと注意が分散しやすくなります。壁面をシンプルにすることで、子どもが話し手に視線を向けやすくなります。
2. 子ども達の視線は壁側、保育者は壁を背にする
背景に動きや物がないと、視覚的なノイズが減り、話す人への集中力が高まります。五感の中でも視覚情報は7・8割程度と言われているので、大切にしたいところです。
3. 手遊びなどの導入をする
身体を動かすことで感覚が統合され、興味が高まりやすくなります。触覚・聴覚を刺激しながら、集中モードに切り替えられます。
4. 声のトーンを意識する
静かなトーンで話すと、自然と耳を傾けようとする子が増えます。聴覚に意識を向けさせ、落ち着いた雰囲気を作ることができます。
5. 話し方はシンプルに3つにまとめる
情報が多すぎると理解が追いつかず、集中が途切れます。3つ程度に絞ると、記憶しやすく、注意が持続しやすくなります。
6. イスは保育者に向ける
身体の向きが注意の向きに直結します。姿勢を整えることで、視線や意識が話し手に向きやすくなります。
7. 静かにするゲームを取り入れる
遊びの中で「静かにする」ことを体感することで、楽しみながら集中する感覚が育ちます。聴覚や身体感覚を意識する練習にもなります。
さらに集中を高める+αのアイデア
- 自然光を取り入れる(照明はやさしく)
落ち着いた光で安心感を与え、話への集中を助けます。 - おしゃべりを促すアイテムを片づける
手元に気になる物があると集中がそがれやすいので、環境を整えましょう。 - 静かなBGMや音環境を整える
騒音が少ない空間は、聴覚への負担を減らし集中しやすくなります。 - 年齢や発達に応じた時間設定をする
無理のない時間内で話すことで、集中が続きやすくなります。 - 「なぜ?」を引き出す問いかけをする
興味や関心をくすぐる問いかけは、主体的な集中につながります。
まとめ
話に集中できる環境づくりは、特別な道具がなくてもできます。子どもの五感や興味を意識して、少しずつ保育室の環境を見直してみませんか?一人ひとりの「聞く力」を育てるヒントになれば幸いです。
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